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헤본·브라운역 「新約聖書馬可傳」의 문법적 특징에 관한 고찰

Authors
오미영
Issue Date
2010
Publisher
단국대학교 일본연구소
Keywords
(Gospel of Mark by Hepburn and Brown) (The Meiji Version of the Bible)(ungrammatical expressions)(Translation of Bible); 헤본․브라운역 『新約聖書馬可傳』(Gospel of Mark by Hepburn and Brown); 명치역성서(The Meiji Version of the Bible); 비규범적 문법표현(ungrammatical expressions); 성서번역(Translation of Bible); (Gospel of Mark by Hepburn and Brown) (The Meiji Version of the Bible)(ungrammatical expressions)(Translation of Bible)
Citation
日本學硏究, v.31, pp.401 - 417
Journal Title
日本學硏究
Volume
31
Start Page
401
End Page
417
URI
http://scholarworks.bwise.kr/ssu/handle/2018.sw.ssu/15215
ISSN
1598-737X
Abstract
本稿は、ヘボン․ブラウン訳の 『新約聖書馬可伝』 (以下、ヘボン訳馬可伝)について文法的な面で考察したものである。1905年文部省から公示された「文法上許容事項」16項目は、非規範的文法表現を許容したものである。これらの表現がヘボン訳馬可伝において出現するのかどうかなどを調べ、その文法面での特徴について考察した。考察には明治訳馬可伝をともに用い、比較․考察を行った。16項目のうち、ヘボン訳馬可伝に登場しないものは7項目で、登場するのは9項目であった。全体的には、刊行時期が約10年遅れる明治訳馬可伝に比べ、ヘボン訳馬可伝において多く用いられている。過去助動詞「き」の終止形に「し」を用いている用例では、ヘボン訳馬可伝は66例であるのに対して、明治訳馬可伝は4例に過ぎない。しかも規範的に「き」を使用した例は各々2例と25例であり、明治訳馬可伝のほうが規範的であることが分かる。また「さ行四段動詞連用形+し:しし→せし」の用例ではヘボン訳馬可伝は規範的使用はなく、非規範的用例が21例が現れ、明治訳の場合は逆に規範的用例のみが20例確認された。これは明治訳聖書は公式機構によるものであるため、規範性が保たれ、ヘボン訳聖書は個人訳であるので、相対的に規範から自由であったことによるものと考えられる。なお、明治訳聖書の翻訳委員にはヘボンとブラウンの外にグリーンという人が含まれており、日本人助力者が4人もいたので、文書の校正などが規範に合わせてより厳しく行われた可能性が高い。また、ヘボン訳聖書は一般民衆に親しみ易い聖書を作るため、口語的な要素を積極的に取り入れようとした。そのため、口語的で非規範的な文法表現が多く見られるようになったとも考えられよう。最後にヘボンとブラウンの習得した日本語の性格、あるいは日本語力による結果である可能性も考えられる。彼等には数人の日本語教師がおり、その中の一人は校正の過程にも参加している。しかしながらヘボン訳聖書の基礎となったのはヘボンの初稿である。ヘボンは文献ではなく、日本人とのコミュニケーションをとおして日本語を習得している。その日本語習得の過程で口語的な要素及び非規範的な表現などを身につけていたことが考えられる。このようなヘボンやブラウンの日本語習得の過程の特徴が聖書翻訳にも反映されたものと考えられるのである。
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College of Humanities > Department of Japanese Language & Literature > 1. Journal Articles

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