韓日バイリンガル児童による丁寧形の習得 ―動詞述語文における丁寧形を中心に―Acquisition of polite forms by Korean-Japanese bilingual children
- Other Titles
- Acquisition of polite forms by Korean-Japanese bilingual children
- Authors
- Kawaguchi, Keiko
- Issue Date
- Feb-2023
- Publisher
- 한국일본문화학회
- Keywords
- Korean-Japanese bilingual children; Japanese as a heritage language; Polite form; Heritage language acquisition; End of a sentence; 韓日バイリンガル児童; 継承日本語; 丁寧形; 継承語習得; 文末形式
- Citation
- 日本文化學報, no.96, pp.447 - 464
- Journal Title
- 日本文化學報
- Number
- 96
- Start Page
- 447
- End Page
- 464
- URI
- http://scholarworks.bwise.kr/ssu/handle/2018.sw.ssu/43910
- DOI
- 10.21481/jbunka..96.202302.447
- ISSN
- 1226-3605
- Abstract
- 本稿は、韓日バイリンガル児童を対象に、継承日本語における丁寧形の習得に注目して考察を行った。その習得様相を日本語母語話者と日本語学習者、および日本語自然習得者の使用様相と比較した。その結果、韓日バイリンガル児童の文末形式の使用について、以下のことが明らかになった。1)学年が上がるにつれて丁寧体の使用率は上昇する。特に1年生から2年生では、12.9%から34.0%と飛躍的に丁寧体の使用が伸びる。2)名詞文では361件、イ形容詞文では51件の丁寧形が確認されたが、「ます」形は出現しなかった。3)動詞文では全体で804件の丁寧形が確認された。肯定形ではA系列の「-ました」「-ます」形が使用の大半を占めたが、非規範的な表現であるB系列の「-たです」が15件、「-るです」が5件確認された。このような非規範的な表現について、韓日バイリンガル児童も日本語学習者と同様、インプットした日本語を分析することによって文法規則を合理的に構築しながら独自の文法体系を作っていると考えられる。4)動詞文の否定形については、A系列の「ません」形が99件、B系列の「ないです」形が63件(全体の39%)確認できた。「ないです」形を使用した児童を日本語レベル別に見てみると、日本語レベルが上がるにつれて「ないです」形の使用が増える日本語学習者と異なり、日本語のレベルが低い児童らが「ないです」を多く使用していることがわかった。つまり、日本語のレベルが低い自然習得者の丁寧体使用はほとんどが「です」に接続するという自然習得者の特徴と非常に似ていることが明らかになった。
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